頭のケガとは

頭のケガ

頭部外傷とも呼ばれますが、日常生活において頭部をぶつけるなどしてしまい、頭(頭蓋骨)や脳が損傷を受けている状態がいわゆる頭のケガです。

発症の原因としては、交通事故や転倒、スポーツ中の衝突などが挙げられます。
頭のケガの程度は大きく3つ(軟部損傷、頭蓋骨骨折、脳損傷)に分類され、頭皮から腱膜下組織までのケガであれば軟部損傷(たんこぶ、擦り傷、挫傷 等)で、頭部の最も外側で起きるケガで、出血はしやすいものの、頭蓋骨や脳にダメージがなければ、止血や縫合など局所的な処置で済むことが多いです。
注意する必要があるのは、骨膜や骨にダメージを受けたことによる頭蓋骨骨折(円蓋部骨折(線状骨折、陥没骨折)、頭蓋底骨折)や、硬膜をはじめくも膜、脳など頭蓋骨内側の脳組織に損傷が及んでいる場合の脳損傷(頭蓋内血種、脳挫傷、脳内異物 等)です。

頭をぶつけた後に以下の症状がみられるという場合は、脳に何らかの影響がみられていることがありますので、一度当院をご受診ください。

  • 頭痛がみられる
  • 吐き気や嘔吐がある
  • めまいやふらつきがある
  • けいれん
  • 手足がしびれている、動かしにくい
  • 一時的でも意識を失った
  • 二重に物が見える
  • しゃべりづらく、呂律が回らない など

一次性損傷と二次性損傷

頭部外傷と聞くと、直接的に外部からの衝撃が頭部に加わったことによる、軟部損傷や頭蓋骨骨折、脳損傷を想像される方が大半かと思いますが、これらのことを一次性損傷といいます。

死亡に至る原因としては、直接的に脳が損傷を受けることで致命的になることが多いですが(頭蓋内出血、出血性ショック)、一次性損傷によって引き起こされる出血や浮腫などによって脳の組織が圧迫を受け、これによって頭蓋内圧亢進や脳ヘルニアとなり、さらに損傷が進んで死に至るということもあります。
これは二次性損傷と呼ばれるもので、つまり一次性損傷が起きた時点で二次性損傷の発生を予防した対策も行う必要があります。

診断にあたっては、受傷時の状況や現れている症状(意識の状態、ふらつき、手足の動きやしびれ、言葉が出にくい 等)などを問診や診察時にしっかり確認していき、医師が必要と判断した場合は、画像検査(CT、MRI)や血液検査等を行うなどして、脳内の状況などを調べ、総合的に判断いたします。

緊急手術を要する頭部外傷について

重症とされる頭部外傷については、死に至る確率が高まるので、緊急手術が必要となります。
具体的には、急性硬膜外血種(頭部打撲が主な原因で頭蓋骨と硬膜の間に急激に血液が溜まっている状態)、急性硬膜下血種(頭部外傷によって脳と硬膜の間に急激に血液が溜まっている状態)、脳内血種(外傷等によって脳内に出血がみられ、血液が塊となっている状態)であれば、頭蓋骨内の圧力が上昇していき、脳ヘルニアに至るリスクが高くなるので、開頭術や穿頭術による手術療法が選択されます。
また開放性陥没骨折(頭蓋骨の骨折部が皮膚や筋肉も損傷して露出している状態)でも、感染リスクがあることから、デブリドマンや粉砕骨片除去等の緊急手術が必要となります。